最近、旅館近くが頻繁にテレビや新聞に取り上げられます。「山本山のおばあちゃん」と「沖の洲」。ありがたいことに当館が関係する道の駅には、そのお客様がたくさんお立ち寄り下さり、この12月はこれまでとは少し異なった様相を見せています。知らない場所を訪ねてみたいというお客様が多いことに納得するとともに、ネット社会になった今でもテレビや新聞の影響力がまだまだあることに驚いてもいます。
いい機会なので、久しぶりに沖の洲近くにお邪魔しました。
ここにゴミやたくさんの足跡で踏み荒らされた葭原は載せづらいので引き目で撮ったものを上げましたが、現地は大変なことになっていました。マスコミの取材もたくさん来られているようで、嬉しいような、もどかしいような気持ちになりました。過去にも何度も渇水で出現した道ですが、今年は何でこんなにも注目されるのか不思議に感じます。1994年に▲123cmと過去最大を記録した時にもここまで注目されなかったように思います。これはきっと、マスコミ⇒ネット検索⇒訪問⇒ネットにアップ⇒拡散。そんな流れがあるような気がします。湖北の地にたくさんのお客様が来て下さるのはすごくすごくありがたいことなのですが、やっぱりどうして、中にはマナーの悪い方もチラホラ。勝手に畑に駐車したり、車の往来も関係なく横断したり、ごみを残して帰ったり。
滋賀県には「滋賀県琵琶湖のヨシ群落の保全に関する条例(https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kankyoshizen/biwako/14060.html)」というものがあって、あんまりズカズカ踏み荒らしてっ欲しくないよぉってやんわりと保護に取り組んでいるのですが、今回はビックリするぐらいに大変なことになってました。道が出来た場所のヨシの回復は「1シーズンでは厳しいかもなぁ」、そんなことになっていました。
ウクライナの件で取材を受けた時に思いましたが、ニュースや新聞記事は伝えや書き手に都合のいい部分だけが取り上げられて報道されます。本当は、せっかくの機会なので、ヨシ保護条例のことや奥の洲がある環境の成り立ち、びわ湖の豊かな生態系のこと、そんな色々を伝えて欲しいのに、思うようには行きません。あるテレビ局の方は「許可は出さないけれど、法律で禁止されているわけではないので、立ち入れる事に関しては報道します」とおっしゃっていました。法律には触れていない、条例で禁止されていない。そんな基準だけで物事が判断される時代なんだなぁと痛感する言葉でした。ということで、これから奥の洲を見に行こうと思われている方は次の点に留意してお出かけください。
1.周辺環境に留意し、自然を荒らさないよう配慮した上でお越しください。
2.湖岸への降り口近くに駐車場がありますが、トイレやごみ箱はありません。少し南にある「奥びわスポーツの森」か少し北にある「湖北みずどりステーション」を利用し、立小便等は控えてください。
3.車でお越しの方はマナーを守って駐車してください。
4.ごみは必ず持ち帰ってください。
5.せっかくの機会。びわ湖のことについて学んでください。ヨシ原は琵琶湖の魚の産卵場所にもなっています。
滅多に見られない光景なのでぜひご覧いただきたいと思いますが、普段からそこにいる人、そこのあるものへの敬意をもって訪問していただきたいなと思いますし、私もどこかに出かける際はそうしようと思います。なんだか説教じみた投稿になってしまいました。近畿の皆さんが、自分たちの命の源、水がめでもある琵琶湖について考える機会になってくれると良いなぁと思います、。琵琶湖きっかけで、「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」も観ないと行けませんね。笑